インターネットの充実(下)
愛媛新聞「教育の内外」連載
     12月10日 日曜日
 二学期の締めくくりの時期を迎えた学校は、学習の進度を整え、作品や成績の処
理、通信簿の作成と大変忙しい毎日になります。今月は、教職員を取り巻くイン
ターネットの環境に触れてみましょう。
 既に報道されてご存じの通り、わが国は、IT(情報技術)化を強力に推進しよう
としています。前回までに書きましたが、小中学生の家庭や地域社会には、イン
ターネット環境が急速に広がり始めました。全国の先進地には、PTAや地域が情
報を提供するホームページを開設し、利用
を始めているところもあります。
 学校へのインターネット導入が徐々に始
まっていますが、利用できるのはパソコン
室までのようで、普通教室や職員室で自由
に使える状態ではありません。国は平成14
年度から、小中学校で新学習指導要領の実
施を決めています。情報教育としての「パ
ソコンの仕組み」とか「操作の仕方」を学
習するのではなく、「学習全般の道具」と
して活用しようとしているのです。インタ
ーネットとパソコンを有効に活用し、必要
な情報を探し、その中から目的にあうもの
を選んで、取り出し、自分の考えにそって
資料にまとめ、相手に分かるように伝える
道具として位置付けています。教師達は、急速に進化する社会に向けて、情報教育
の研究・研修というとてつもない大きな課題に直面しているのです。
 文部省の計画では、今年から普通教室にもパソコンを整備することになっていま
す。数年後には、学校内の各教室等を結ぶラン(ローカル・エアリア・ネットワー
クの略)環境が整います。それに備えた研究や研修が急務となっていますが、今の
段階では、自宅に帰ってからの研究に頼らざるをえません。学校教育で何が必要な
情報で、それは何処のページにあるのか、不健全情報にはどのようなものがあるの
                   か、さらに情報を発信する場合はどうす
                   ればよいのか、プライバシーにはどのよ
                   うな配慮が必要か、などの研究は始まっ
                   たばかりのように思います。パソコン室
                   ばかりでなく、校内全域のラン環境を早
                   く整え、何時でも、何処からでも、イン
                   ターネット活用の研究や研修ができるよ
                   うにする必要があります。そうなれば、
                   学習に必要な最新の統計情報や画像情報
                   を取り出し、授業で用いたり、他の学校
                   や地域とのコミュニケーションを図った
                   り、各種の情報を共有したりすることが
                   できます。
                    インターネットは、先ず教師が使えな
                   ければ、子供に指導することはできませ
ん。2002年までに、すべての教師が、インターネットやパソコンを使った授業
ができるようにするには、かなり思い切った研修の機会を設けなければならないで
しょう。