情報機器の問題
愛媛新聞「教育の内外」連載
      6月11日 日曜日
 「パソコンを道具として楽しく使う学習」を通して、児童・生徒は今までとは
違った興味と関心を持ちはじめました。未知へのあこがれと最新の機器に触れるこ
との喜びとで、目は輝き、先を争ってパソコン室へ行くようになりました。廊下に
は「走らない」などの表示が、教室にはカラフルな掲示物に混じって、パソコンの
利用の仕方「譲り合いながら仲良く」などが目につきます。パソコン室が毎時間使
われている学校では、機器のメンテナンス(補修)が出来ないという声まであがっ
ているほどです。反対に、せっかくのパ
ソコンがあまり使われていない学校もま
だあります。ともあれ、パソコンを生か
して使う学校は、確実に増えつつあると
いえるでしょう。中学校では、技術・家
庭科の「情報とコンピュータ」の学習を
中心に使っています。他の教科では研究
が始まったばかりのようです。では、よ
く使っている学校とあまり使っていない
学校があるのはなぜでしょうか。いろい
ろな理由の内、今回は施設・設備につい
て述べてみます。
 第一に、パソコンを取り入れた学習を
させたいけれども、台数が足りないとい
う問題があります。小学校では10台から20台が備えられており、中学校でようやく
40台を備えはじめたのが現状です。それぞれの自治体(市町村)は、緊縮財政の中で
計画的にパソコンなど情報機器やソフトウェアを導入し、徐々に整えようと努力し
ております。これら施設・設備を整えるためには、多額の費用が必要です。国は平
成17年を目標に、パソコン教室には1人1台当ての42台、各教室には2台ずつ、他
の特別教室や保健室などに6台を整備する計画を持っており、それに必要な費用は
地方交付税で措置していますのでやがて解決するものと思います。
                    次に、情報機器の発達があまりにも早
                   いという問題があります。現在IT(情
                   報技術)革命が進行中で、情報通信機器
                   の進歩は目を見張るものがあります。業
                   界では、3ヵ月も経てば、安くてしかも
                   性能のよい情報機器が次々と開発されて
                   売り出されます。学校では、一度入れた
                   ら5、6年は使わなければなりません。
                   導入した時には最新のものでも、4、5年
                   もすれば古くなってしまいます。特に、
                   OS(オペレーション・システム)が違
                   うと、指導にも大変困難を伴います。 
                   MS-DOS、ウインドウズ3.1、ウインドウ
                   ズ95、ウインドウズ98など複数の機器が
入っている学校もあります。また、教師の中には、自宅でウインドウズ2000などを
使っている人もいます。学校によると数種類のパソコンを使わなければならない状
況がおこっています。その上、ソフトウェアも違ってくるので指導が大変です。児
童・生徒が楽しく使える、使いやすいソフトウェアが絶対に必要です。このような
状況ですから、学校によって、取り組みが違ってくるのはやむを得ないのかもしれ
ません。