現状を見つめて
愛媛新聞「教育の内外」連載
      9月10日 日曜日
 二学期を迎えて、子供たちは、夏休みの自由研究を提出します。その中には、イ
ンターネットで調べたことを、文字や写真で表現したものがあると聞きます。さら
に進んで、研究内容をフロッピーにまとめて提出してよい学校も他県にはあるよう
です。これらは家庭にもコンピューターが普及し、家族がインターネットで仕事を
したり、趣味として楽しんだりするようになっているから可能になったのでしょ
う。普段の学習でも、分からないことをインターネットで検索し、調べた内容を発
表する子供たちも増えています。この様
な状況の中で、教師は自分たちも、コン
ピューターやインターネット操作を身に
つけ、駆使したいと望んでいます。
 先日文部省から、情報教育の具体的な
実態調査(平成12年3月31日現在)の内容
が発表されました。「コンピューターで
学習指導のできる教員の割合は、小学校
36.5%(愛媛県44.6%)、中学校29.7%
(愛媛県33.4%)」となっていました。愛
媛県内の教師がよく努力していることは、
この調査からも分かりますが、さらに、
すべての教師が指導できるようになるに
は、まだまだ時間を要することでしょう。
 この夏の研修会では、情報教育、とり
わけインターネットに関する研修が目立ちました。コンピューターや情報通信手段
が、学校教育のすべての面で活用されることに気づき、研修の希望者が急増したの
だと思います。8月にも触れましたが、愛媛県視聴覚教育協会主催のインターネッ
ト公開講座には、二百名を超える応募があり、60名が参加し研修をしました。教師
は、忙しい中で、時間を見つけて研修をしようとしていますが、個人の学習には限
界があります。希望した内容の研修を運良く受けることができた人は、どれくらい
                   いたでしょうか。
                    9月4日の日経新聞では、「教育の情
                   報化まず教員から」という見出しで、経
                   団連が国に対して、インターネット時代
                   を担う人材育成を盛り込んだ施策の提言
                   をしたと報じています。それによると 
                   「学校の教員のインターネット活用意欲
                   は必ずしも高くない」と指摘し、「小中
                   学校のすべての教員に、1台ずつのノー
                   トパソコンを整備し、電子メールアドレ
                   スを与えるように、また、最新の教育ソ
                   フトの購入や通信費の支援を」と提案し
                   ています。「教師がコンピューターを駆
                   使できなければ、ITに触れながら育っ
ている生徒の、先を行く情報教育を実践するのは難しい」という問題意識に基づい
ているようです。
 インターネットの普及に伴い、今学校教育を取り巻く状況が大きく変わりつつあ
ります。今後は、子供たちが、コンピューターや情報通信ネットワークなどの情報
手段を、積極的に活用する学習活動が、始まろうとしています。