歌 碑
柳田国男と折口信夫の歌碑 
写真 愛媛県東温市三奈良神社にて
  平成19年6月7日 渡部英綱
 石碑には、下のように記されています。

 伊予と私    柳田国男
 私の伊予との関係は、具体的には明治41年から始まりました
が、菅菊太郎という人が十年前からの知人で、その紹介で西園
寺君を始め伊予史談の学者を知って何度となく県下を歩いてみ
たのです。但しこの時は、松山には永く滞在せず、久万に一泊
しただけで土佐へ越えました。それは九州の南半を百日近くあ
るいて疲れて、弱って、しかも興奮していた際でありました。
 さまざまの人のこゝろのくまも見つ
      うかとは旅を思はざらまし
といふ歌を詠んだことを覚えています。
 古書がいくつとなく出ていることと、山間毎の生活事情が著
しくちがっているのがこの県の特色で、それを味わいに今度の
大戦の初期までに七八回も通り抜けてみました。今一番に書い
て残したいのは永い年月をかけて調べている「島々の鼠の話」
です。伊予には最新の実例があるのみか「著関集」に最古の記
録さえあります。
     昭和三十三年九月九日 森 正史書簡集より