ー  エジプト古代文明の旅より  ー
No.10
 「エジプトの真珠」「ナイル川の真珠」とまで言われる美しい神殿である。巨大な岩山の中で、晴
れ上がった空に向かってそびえ立つイシス神殿の円柱を眺めていると、その「優美と神秘さ」のた
めにまるで想像世界にいるような錯覚に陥る。そういう不思議の国感覚は、アギルキア島に浮か
ぶ神殿をかなたに見る船の中から始まる。
 フィラエ島に建っていたイシス神殿は1898年にアスワンダムが建設されたため湖の中に沈んで
しまい、水面から顔を出すのはダムが放水を行う8月と9月だけになった。1970年にアスワン・ハ
イ・ダムができたことで水流にさらされ始めた神殿は、崩壊の危険という問題に直面する。1972年
から1980年にかけて神殿は解体されて、湖より高い今のアギルキア島に再建された。
塔門への道
塔    門
壁    面
トライアヌス帝のキオスク
トライアヌス帝の優美なキオスク
2000.7.31
写真・資料 三浦令子
(エジプトにて撮影)