十楽寺本堂の木鼻(貘鼻)である。貘(ばく)は中国から伝わった想像上の動
物である。体は熊、鼻は象、目は犀、牙は猪、手足は虎、尻尾は牛といわれ
る。この彫刻の貘は、体が獅子のようでもある。歯並びからは、人のような
感じがする。いずれにしても、「夢を食べる」想像上の動物だから、彫刻す
る職人も大変苦労したことと思われる。
写真 徳島県土成町十楽寺にて 平成17年 渡部英綱